Melvin Lee Davisサウンドを考える
私の大好きなベーシストの中でひと際目立つサウンドでプレイしているMelvin Lee Davis氏。
そんなMelvin Lee Davisのサウンドをベースも機材も何を使っているかわからない私が、勝手な妄想とFumi Sound的解釈でサウンドを分解してみようかと思います!
パッシブのJazz Bassを使いHookerとHamburg Drive、HUBAmpを使用してやっていきます。
ではでは、勝手に考察進めてみようかと思います!
特徴あるスラップサウンド
なんと言われようと私の大好きなスラップサウンド!
これぞエレキの魅力!電気!弦の音!!きれいなだけの音なんてつまらん!!
と、言いたくなるような個性的かつ魅力的なスラップサウンド。
最近のサウンドも好きですが
Lee Ritenour & Larry Carlton Live in Tokyo 1995ぐらいのサウンドも好きですね。
もう少しジャズベースのサウンドに近いといいますか。
使用している機材のせいにせず、手の大きさのせいにせず、色のせいにせず、Fumi Soundの機材を使ってあのサウンドに少しでも近づけるように分解しながら私の拙い演奏と共に考えていこうと思います。
EQ的に考える
まずはEQ的に考えてみたいと思います。
メルビン氏が使っているのはアクティブ回路搭載のジャズベースなんだろうなとはサウンド的に想像しています。
しかしながら正直に言いますと他人の機材にに関しては興味がありません。
ですので本当に何を使っているのか調べてもいませんし、調べるつもりもありません。
何を考えサウンドを作っているのか、大事にしているポイント、狙いはどこなのだろうかというところにはすごく興味があります。
同じ機材を揃えたからといって同じサウンドになるわけがないですからね。
ですので、今回は家にある手持ちの
パッシブのフジゲン製ジャズベース(NJB10RAL?)
ダダリオ弦 170Nickel Wound
フェンダーUSAのピックアップ(Original Jazz Bass?)
HUB AmpからDIアウトを使ってオーディオインターフェイスへ(EVO4)
まずはNo EQで録音したものをお聞きください。
必ずヘッドホンやスピーカーから聞いてください。
まぁどうしてもEQしていませんから普通のジャズベースの音ですね。
メルビン氏本人のサウンドと比較するとトレブルあたりの弦パキッとしたの音が足りなく感じますし、その下のハイミッド~ローミッドあたりが多すぎるように感じます。
では、ここでHookerでS.S.modeON Bass9 Treble6ぐらいの設定にして弦の音を足しつつミドルカットしてみましょう。(つまみの位置を1から10で表現します)
うん、かなり近づいてきたように思います。
ここで大事なのはミドルのカットするFrequencyとQ、ブーストするであろうトレブルとベースのポイントと上げ方をしっかりとイメージをもって見極めることです。
Hookerの場合、ざっくりというと1kHzぐらいをカットし、トレブルは10kHzぐらいまできれいにブースト、ベースは100-150Hzぐらいをブーストしているような感じになります。
メルビン氏のサウンドよりはちょっとキレイ目ですかね。
しかしまだ何か大事なところが足りない様に感じてしまいます。
帯域的にはかなり近いですが、メルビン氏のプルの音はもっとウネル感じというかコンプ?アンプ?プリ?で少し歪んでいるように聞こえます。
サチュレーション?
この少し歪んでいるように聞こえる音がメルビンサウンドの大事なポイントのように思います。
この感じはどのような機材で出しているのかはわかりませんが、このサチュレーションのような効果があることによって抜け良く聞こえますし、サウンドも単調にもならずに色々な倍音が追加されているように感じます。
では、メルビンサウンドに重要な成分としてその微妙なサチュレーションだとします。
Hamburg DriveはDriveをかなり下げ目にして使うと微妙なサチュレーションを原音にブレンドさせることができます。
バリバリに歪ませるのが得意な感じにみえるHamburg Driveですが、実はちょい足し歪においても抜群の効果を発揮します。つまみの位置的にはDriveを1-5ぐらいなところをそのような設計にしてあります。
まずはNo EQでジャズベースにHamburg Driveでサチュレーション効果を足してみましょう。
今回はつまみの位置で4ぐらいなところです。
これだとちょっと分かりづらいですかね笑
サチュレーション的に使うとプルの音やサムピングにも少しの歪が乗っかり、若干のコンプ感も生まれタッチ感的にもずっと弾きやすくなります。
ではミックスするとどうなるのかやってみましょう。
クリーンな土台を作っておけばこのようにサチュレーションを自在に足していくことができます。
どこで歪ませるのかを管理せずやると泥沼に陥ることでしょう。
合体してメルビン的サウンドへ
どうでしょう?
私的には結構近づいたように思います。もちろん機材だけでなくメルビン氏本人のタッチが重要であったり、弾いている際にどこを重要視して出音を聞いているのか等ご本人とお話したこともないので分かりませんが、今手元にある機材で作ったにしてはイイ感じにメルビン的サウンドになっているかと思います。
分解して考えてみると、
・基本はジャズベース
・EQはブーストとカットをうまく利用し、ハイはブーストしつつ耳に痛いポイントはカット、ベースは節度をもってブースト。
・そこに何かしらのサチュレーション効果的な機材をはさみ倍音を付与してあげる
という感じかなと。
今回はHooker→Hamburg Driveの順で繋いでいます。
イコライジングの後に歪を入れることによってトレブルのバキっとした所とベースのブンっに歪がノリやすくなります。機材の繋ぐ順番でも効果は変わります。
機材を使う上で大事だと思うこと
機材を扱いサウンドを作っていく上で大事だなと思うことは
・しっかりと特性を把握して扱っていくこと
・サウンドイメージをしっかりともって、要素を分解し組み立てていくこと
この2点かなと。
機材を使う意味や使い方をしっかり考えないとあれやこれや試してばっかりで前に進みません。
また今回の設定も私以外の人が同じ環境で弾いても完全に同じ音にはならないでしょう。
タッチもそうですが、出音のどこを聞いて作っていくかも大事なポイント。
ベースのサウンドを聞くときに周波数のとある一つのポイントしか耳に入っていないなんてこともよくあります。
Fumi Sound製品はアイディアが出てきた、やりたいことが出てきたときに最高の相棒になってくれるでしょう。
Fumi Sound機材を使ってジャコやグラハムもやっていきますのでお楽しみに!!